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会長あいさつ

ごあいさつ

公益社団法人 全日本きものコンサルタント協会会長

山中 典士

 かつて、英国の歴史学者アーノルド・トインビー博士が「二十世紀は、欧米の科学技術と物質文明が世界を支配してきたが、来る二十一世紀は精神文化を尊ぶ日本に期待される」と云いました。
 それは、古来西欧は厳しい自然と対立する生き方の中で、自己保存のために科学技術や物質文明を発達させてきた結果の行き詰りでありましょう。今日のこの混迷の時代に、縄文時代より一万年以上も連綿として継承されてきた「自然と人間の共生を根底とする日本の精神文化」が再び注目され始めたものと思います。
 宇宙の森羅万象には、二つの異なる気、即ち「与える働き」と「受ける働き」が結合し、各々の特質が生かされた時、愛と新価値が創造されるという宇宙の法則「生す霊(むすび)の原理」が働いています。これこそ日本民族が最も大切にしてきた原理であり、「平和と幸福」の原点であると思います。
 私は、日本のきものの装い(和装)に、宇宙の叡智であり、人間が理想とする「愛美礼和」の四徳が込められることを発見しました。そして、全人類共通の行為である衣服を装う都度、「愛美礼和」の四徳を反復意識することによって、潜在意識(右脳機能)が働き、世界の平和、人類の幸福が実現するという、現代の服装哲学「装道」を創唱し、世界100カ国に発信して五十年になります。
 全日本きものコンサルタント協会は、1969年に通商産業大臣から「社団法人」として我が国唯一の「きものの着装、礼法等に関する知識及び技能の基準作成及び認定並びに実技指導の実施の認定機関として誕生いたしました。
 その間

  • 10万人の「公認きものコンサルタント」を養成し、約500万人のきもの愛好者を育成。
  • 34年間、連続毎年100名以上、全員きもの姿の使節団を派遣し、世界100カ国に日本の精神文化をアピール、各国できものの実演入り講演を行い、大センセーションを起す。
  • 学校教育に「和装教育」を実現させたい一念で、国会和装議員連盟の設立を具申し、事務局を仰せつかり、署名運動等を実施し、平成十四年度より中学校に和装教育が実現。
  • 十一月十五日を「国民和装の日」とする請願署名運動(目標百万人)を実施し、88万8千人の署名達成。
  • 日本の心と美の祭典「きもの装いコンテスト」も、全国各地の大会を三十三年間連続して開催し、延べ300大会開催を達成する。
  • 文化庁、日本財団の委嘱を受け小中高で伝統文化和装礼法子ども教室を実施。
  • 文部科学省「子供の居場所づくり(4000校を対象)」に参加。
  • 子ども夢基金(子供の学習活動支援)に参加。

などを成果として実を結ぶことができました。
 全日本きものコンサルタント協会は、2013年5月、公益社団法人としての認可を受け、新たな一歩を踏み出しました。
 和装は、日本人の叡智が生み出した「日本の心と美」です。「きもの」には宇宙の叡智である「愛美礼和」が込められています。したがって、衣服の装いを「道」に高める「装道」は、物質文明が終焉に向かっている現在、世界平和にとって最も必要とされている文化です。今世紀は、日本人全員が和装を復活させて世界の平和を実現する世紀です。全日本きものコンサルタント協会は、その実現のために力を尽くして参るとともに、一時も早く全女性の皆様が美しい日本のきものを装い、当協会の認定資格を取得され、世界平和を実現すべく邁進されることを念願しております。

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